本上まなみ「つらい状況を“ないもの”にしないで」 妻のため介護離職した夫の3年間に密着 - (Page.5)

離れて暮らす一人娘に迷惑をかけたくないと、退職金と貯金を取り崩しながら在宅介護を続けている。康弘さんは家族として介護を背負い続ける心境について、「愛情じゃなくて情ですよ」と淡々と語る。

『ザ・ドキュメント 出口なき部屋~介護離職 救いはどこに~』 (C)カンテレ『ザ・ドキュメント 出口なき部屋~介護離職 救いはどこに~』 (C)カンテレ

 しかし、取材を始めておよそ2年が経った去年の夏、状況はさらに困難になる。康弘さんに軟部肉腫と呼ばれるがんが見つかったのだ。手術で腫瘍と一緒に筋肉も切除したため、康弘さんは左腕が動かしにくくなったが、康弘さんに要介護認定はおりず、誰かが日々の介護を手伝ってくれるわけではない。康弘さんは「これでいいのか日本」と問いかける。

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